平成27年6月の法話/伴義山師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成27年6月の法話/伴義山師


平成27年6月の法話/伴義山師の画像1
【担 当】 伴義山 師 〔愛知県西尾市 妙善寺 住職〕
【御 題】 「入学の記憶辿れば此の桜」

 


 

 


 

 

「入学の 記憶辿れば 此の桜」

今年は新聞テレビ等で七十年、七十年と騒がれております。御存知戦後七十年、特に安部首相の談話が、近隣諸国から注目される処であります、が此の私にとりましても忘れ難き大変な年、昭和二十年でありました。ますます戦局不利になり連日の空襲、掛けて加えて、十九年十二月七日の東南海地震、明けて二十年一月十三日夜の三河地震、軍部が人心の動揺を恐れて報道させませんでしたので、隠された地震と云われ、大勢の命が亡くなったのであります。その混沌とした年に、私は旧制岡崎中学、今の岡崎高等学校、県校に入学したのであります。

物資の乏しい食糧難の時代でありましたけれども、母親が工面してくれた赤飯と、入学式に同道してくれた父と、六所神社の池の畔桜咲く下で食べたのであります。七十年前...その学校に孫が七十年後入学したのであります。両親は既に亡くなられて久しくありますが、一度一度はと思っていましたが孫のお陰で、今度記憶を辿る事が出来ました。家内と二人桜の木の下に今は八十三のなりました此の私が、十三の中学一年生になっていたのであります。岡崎中学から岡崎師範学校、半年の先生、そして南海の藻となった、お国の為にと死んでいった兄... 父母、悲喜交々思い出の桜に問いかけ、問いかけられた思いが致しました。

学校は様変わりしておりました。無理もありません。孫は百二十回生だそうです。丁度下校時でありまして、部活の若き熱気で満ち満ちておりました。なんと平和でしょう。私達の時は軍事訓練ばかりの校庭でした。戦後七十年何としてもこの平和維持する事、孫達に伝える事が戦中の教育を受けた者にとって、大事な使命だと思うのであります。

「歓声の 上る校庭 風薫る」

お釈迦様は「天にも地にも我一人」とおっしゃった。皆んな一人一人尊い生命であると自覚する事が、他の者を犯してはならないと云う利他、思いやりの心となり、これが根底に無ければ本当に平和はありえないと思うのであります。お念仏はそれを自覚し、させていただいた者の歓びの声ではないでしょうか。

「お恵みの 慈雨に色増す 菖蒲かな」   合掌

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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