平成26年11月の法話/榊原慶憲師
【担 当】 榊原慶憲 師 〔京都市伏見区 真宗院 住職〕
【御 題】 「月と水の関係、仏と衆生の関係」
今年の中秋の名月は晴天でした。 お花やお団子を供えて観月いたしました。
打ち水をした草葉に残った水滴に、お月様が小さく映っているのを発見しました。
「道ばたのちりちり草の露までに 影をせばめてやどる月かな」 というお祖師様のお歌が心に浮かびました。
大海原にお月様はその影を宿します。池にも川にも、更には道端の草葉の露にも、水があれば何所でもお月様はその影を浮かべます。 阿弥陀仏という仏様は衆生の心を住家とされる仏さまであります。
阿弥陀さまに帰命し往生を願う心があれば、誰の心も住家とされるのです。 お釈迦さまの大海原のような大きいお心にもお宿りになるし、衆生の小さい心にも帰命発願の念仏の声をたよりにして、住家とされるのです。
月と水の関係、仏と衆生の関係を観月を縁として思い起こしました。
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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