『孝』という漢字/令和4年3月の法話/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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『孝』という漢字/令和4年3月の法話


『孝』という漢字/令和4年3月の法話の画像1
【担 当】 洒井安仁 師 〔愛知県蒲郡市 報土院 住職〕
【御 題】 「孝」という漢字

 


 

 


 

 

我が浄土宗西山深草派の教えの根幹、それはお念仏です。お念仏とは感謝の心です。自分を支えてくれている全てのものへの感謝の心、それが「南無阿弥陀仏」というお念仏です。

親孝行の「孝」という漢字をご存じだと思います。この「孝」は「おいがしら」と「子」からできています。

これは子供が親を背負う、助けるという意味を表していますが、単に親に孝行を尽くせということだけではありません。 「孝」のもともとの意味は「人の命を尊重する」ということからきています。つまり、「いま生きている私たちの命は、親から頂いたものだ」という考えが根底にあるのです。

抑々、私たちの命は親から授かったものです。そして親の命もその親である祖父母から、祖父母の命も又その親から授かったもの。その親を代々に渡って訪ねてみると限りがないくらい親がいる。 そこで「必ずやその本源があるはずだ」とさらに突き詰めていくと、そこには阿弥陀様がいらっしゃる。命の源は阿弥陀様なのです。 つまり今ここにある私たちの命はすべて阿弥陀様から与えられ、数限りないご先祖さまによって連綿と私たちへと受け継がれてきたものなのです。

この事実を受け止め、ご先祖様や阿弥陀様に手を合わせお念仏することで、その命の大切さに気づかさせて頂く。

お経を繙いてみますと「逝き人に念仏回向すれば、仏光を放ちてその人を照らし給う」 とあります。

お念仏を通じて改めて自分の命の大切さを知り、一日一日を一生懸命生きていくことこそ、ご先祖様が一番喜ぶ先祖供養と言えるのではないでしょうか。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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