平成21年8月の法話/酒井安仁師
【担 当】 酒井安仁 師 〔愛知県蒲郡市 報土院 徒弟〕
【御 題】 「合掌について」
お墓参りの帰り際、お墓のとなりにあるお寺の本堂の仏様に向かって、手を合わせ 小声でお念仏を称えていらっしゃる方や、道端に奉られているお地蔵様や観音様に、お花や御供え物をして 手を合わせている方をよくお見掛けすることがございます。
合掌し お参りをしている姿というものは、とても美しく、
心が洗われるようで、それを見るだけでも有難く感じるものです。
皆さんもそんな経験が少なからずあるのではないでしょうか?
では合掌し お参りをしている姿というものは、何故美しく、有難く感じるのでしょう?
仏教では 右手を清浄の手といって「仏様の手」、左手を不浄の手といって「凡夫の手」、つまり私共の手としております。
さらに右の親指は「力指」(りきし)といって仏様が力強く引っ張って下さる指、左の親指は「進指」(しんし)といって、仏様に導かれ進んでいく指です。
従って「仏様の手」と「私たちの手」を合わせる合掌とは、導いて下さる仏様と導かれる私共が一体となった姿であり、 仏様の功徳をこの身と心に頂いて、一歩一歩仏さまに導かれ進んでいく姿なのです。
合掌してお念仏をすることは、何よりも仏さまのお心に叶った姿であります。だからこそ、それを見ている人にも、美しく 有難く感じさせて頂けるのではないのでしょうか。
合掌 十念
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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