平成26年3月の法話/小島英裕師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成26年3月の法話/小島英裕師


平成26年3月の法話/小島英裕師の画像1
【担 当】 小島英裕 師 〔京都市中京区 宝蔵寺 住職〕
【御 題】 「お彼岸を向かえて」

 


 

 


 

 

3月は、14日に善導大師様のご命日をお勤めし、春分の日の前後三日間、つまり一週間、彼岸法要をお勤めします。

さて皆さんは、このお彼岸をどのようにお過ごしでしょうか?普段は忙しく、中々行くことのできないご先祖様のお墓参りに行くことです、とお思いの方が多いのではないでしょうか。でも中には「この一週間ぐらいは精進料理を食べています」とお答えになる方があります。 なかなか真似をすることが出来ない、実践することが難しいことではありますが、この姿こそが、そもそものお彼岸の過ごし方なのです。

中日は太陽は真西に沈みます。その場所こそが阿弥陀様の作られた西方極楽浄土と考えられ、精進することは、阿弥陀様や極楽浄土を身近に感じたいという、熱い思いの現れであったのです。

阿弥陀様は、動物やお魚など、臭いのきつい食事は召し上がりません。でも私達人間は、大好きな食べ物です。 世の習いによって食べることもありますが、動植物の命を、人間だからといって貪ってはいけません。 そこで、せめてお彼岸の一週間だけでも「精進」しましょうと、始まったのがお彼岸です。

善導大師様は「人と生まれて精進ならざれば、たとえば植木に根なきがごとし」と仰せられています。 自分の欲望を満足させるためにガツガツしてはいけません。 阿弥陀様にだけ、熱い思いを向けることに、努力精進(ガツガツ)したいものです。

冷たい水で、手と口を洗い清め、手を合わせ、自分や家族の幸せ、また世界の平和を祈る。 その行いによって人格が磨かれるのではないでしょうか。 努力と向上心を失った惰性的な生活では、何事も成就できないのではないでしょうか。

担当は小島英裕でした。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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