平成24年11月の法話/杉田道秋師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成24年11月の法話/杉田道秋師


平成24年11月の法話/杉田道秋師の画像1
【担 当】 杉田道秋 師 〔愛知県豊川市 立信寺 住職〕
【御 題】 「修習善語(しゆうじゆぜんご)」

 


 

 


 

 

杉山康夫さん。美代子さん夫妻は、結婚5年目にして待望の赤ちゃんを授かりました。 
日々大きくなるお腹をさすりながら、やがて生まれて来る我が子を心待ちにしておりました。

やがて予定日より一日遅れて陣痛が始まり、待ちに待った我が子と対面する日がやって参りました。
苦しみながらも無事出産を終えた美代子さんに、病院の先生が言いました。
「この赤ちゃんは、脳に障害があります」

美代子さんは、激しい衝撃と、深い絶望におそわれました。
知恵遅れ、命も短い...、悪夢だ、これはウソだと自分に何度も言い聞かせようとしましたが、
重い現実に心は完全に打ちのめされていました。

そんな美代子さんに、看護婦さんがいいました。「この子は、たくさんの愛情が必要な子なの。確かに育てられる家庭にしか生まれてこないのよ。あなたは、神様に選ばれたお母さんよ」。

言葉には、生命があります。

人間は、一言の命にふれて、涙の中から立ち上がることが出来ます。人から言われた言葉によって、人生観さえ変わることもあります。

「修習善語(しゆうじゆぜんご)」と仏典にあります。習うということは、必ず修めるということであります。
つまり「善い言葉」を知っていても、使わなければ知らぬも同じでございます。
私たちは、何気なく言葉を使っていますが、人を殺すことも、幸福にすることも「たった一言」であります。

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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