季節の法話/師走(十二月)/小島英裕師
【担 当】 小島英裕 師 〔京都市中京区 宝蔵寺 住職〕
【御 題】 「十二月」
十二月は、今年一年間を振り返り、心の掃除をする月ではないでしょうか。
お寺の行事でも仏名会(ぶつみょうえ)、除夜会(じょやえ)があります。 仏名会は、三千仏の仏の名前を読み上げ、三日間で五体投地の礼拝を三千回行う懺悔の法要です。
私たちは、人として生きることによって、様々な罪障をつくります。 毎日、動植物の命 を奪い食事をします。 また、何気なく使う言葉で、つい人を傷つけ、自分が悪かったことに気付かない時もあります。 こうして私たちは一年間を過ごします。
皆さんのお 近くに除夜の鐘をつかせていただけるお寺はありますか。 百八回の鐘をつき、その響 き渡る美しい音色で、心の闇を取り除くのです。 いい音色が聞こえた時は本当にすがすがしい気持ちになります。 その瞬間はまさに極楽です。
ところが、今年こそは、という気持ちは、日々の生活に追われどんどん薄らいでいきます。
私たちは、この世と 極楽を行ったり来たりしています。
常に、心の掃除を心掛けたいものです。
合掌 十念
このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。
法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。
この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)
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