平成25年11月の法話/稲吉満了師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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平成25年11月の法話/稲吉満了師


平成25年11月の法話/稲吉満了師の画像1
【担 当】 稲吉満了 師 〔愛知県岡崎市 崇福寺 住職〕
【御 題】 「無題」

 


 

 


 

 

2500年前、お釈迦様がご活躍された地域は、印度の首都ニューデリー東南方向で、パトナという空港近辺までの間の、東西421キロ・南北321キロ位の三角形の「おにぎり」形をした地域でありますが、ガンジス川の大きな支流が流れているために、布教の旅にはどうしても舟で川を渡らなければなりません。

ある時、弟子を伴って舟に乗り、船頭が漕ぎだしますと、船底から水が吹き出して来ましたので、大騒ぎとなり、弟子やお釈迦様も一緒になって榔子殼の水汲みで、一生懸命に汲み出し、船頭は懸命に舟を漕いで、何とか向うの岸(彼の岸)迄着くことが出来ました。

この時 お釈迦様は間髪を入れずに「いま危うく命を落とすところであったが、皆で協力して助かった。このように、心に溜まっている悪水を早く汲み出さないと、人生の舟は沈んでしまい、彼の岸(彼岸)には着くことが出来ない」と弟子や船頭に諭されました。『法句経』

『阿弥陀経』には、十大弟子の中の一番弟子である舎利発尊者に向かって、もし「善男子、善女人が、念仏を修すること、若は一日、若は二日、乃至七日の間、一心不乱に念仏を修する者は、命が終わる時には必ず聖衆来迎といって、お迎えに預かり、阿弥陀仏の極楽国土に往生することを得る」と、説かれ、更に「我此の利を見るが故に、此の言を説く」とまで、お釈迦様自身の念仏の御利益の有り様を述べておられます。

『阿弥陀経』はこのように、今、ここにお釈迦様がいらっしやって、まるで、悪水はこうして汲むものだと、やさしく諭しておられるが如き力強いお救いの言葉を前にして、唯、南無阿弥陀仏より外に無い私がここに生かされているぱかりであります。

南無阿弥陀仏

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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