季節の法話/睦月(一月)/櫻間観洲師/お説教の詳細ページ/浄土宗西山深草派布教師会

浄土宗西山深草派 総本山誓願寺


 

 


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季節の法話/睦月(一月)/櫻間観洲師


季節の法話/睦月(一月)/櫻間観洲師の画像1
【担 当】 櫻間観洲 師 〔愛知県蒲郡市 利生院 住職〕
【御 題】 「無題」

 


 

 

 

季節の法話/睦月(一月)/櫻間観洲師の画像2

 

 

新年明けましておめでとうございます。

仏説無量寿経に、「拝む両手の中からこそ無尽蔵のようにお宝が出てくる」 とあります。

まず合掌には五つの徳があると言われます。

(一)には、帰命(きみょう)です。 西山(せいざん)上人は「帰命というは命を仏にたてま つるという心なり。」と・・・ また、「南無の心は我等の仏をたのむ心なり。」とお示しです。 生きとし生けるもの、皆、命を尊ばない者はありません。 命を惜しまない者はありません。その一番大事な命を仏さまに奉るというのですから、「仏さまの仰せのままに、お任せ申します。」と合掌します。

(二)には、感謝です。 子供三人もかかえて日暮らしに心配のないのは、朝早く仕事に出 かけ、夜は遅くまで働いていただける夫の働きがあればこそと、後姿に手が合わされます。 夫は夫で、子供の事も、家のやりくりの事も、妻が心くばりをしてくれてあればこそと、ことばには出さないが、妻の後姿に手が合わされます。 感謝の気持ちが姿に合掌となります。

(三)には報恩です。 朝に礼拝、夕べに感謝とお仏前に合掌し南無阿弥陀仏と念仏を喜ばれて合掌されるのは報恩の姿です。

(四)には和合です。 合掌の中には争いは生じません。 お互いが人格を認め合うからです。

(五)には向上を表します。 私が苦しみの中に愛を求め、助けを呼ぶ前に、仏さまの方から「助かってくれよ。」「救われて下さいよ。」と、寿光無量の光明をもって摂取の利益を約束して下さっています。 念仏して救われるのではありません。 もともと救われているのです。 ここに気づかせていただけるのが念仏です。 「そうであったか。」と気づいてくれば少しでも仏さまの心に添えるよう、自分を見る目、世の中を見る目が変わってきます。向上の徳が合掌の手の中から生れてきます。

経に「此世及後生」とお守りを頂き、お恵みを下され、この世のご用が終わればお浄土へ引きとって頂ける私共です。 喜びのお念仏を、見える、聞こえる、言えるなど、この五体に感謝して喜ぶ。我が身を喜んで手を合わせ、歓びの声が南無阿弥陀仏とついて出る、その時、佛の御子となった私共に真の行き方が出来ます。

新年にあたり喜んで人生を送る人であって頂きたいと、心より念じます。

合掌 十念

 

 

このたび、当布教師会より法然上人800回大遠忌記念事業として法話集「法然さまからのお手紙とお歌」を出版いたしました。


法然さまが「黒田の聖人(ひじり)」に宛てた一紙小消息を、管長猊下お手ずから、わかりやすく現代の言葉に置き換えていただき、それを一区切りづつ布教師会の布教師がお説教として書き下ろしました。 また法然さまの代表的なお歌を八首取り上げ、それをテーマとしたお説教も掲載しております。

この本のお求めは、≪総本山誓願寺公式サイト「出版書籍のご案内」ページ≫ よりご購入いただけます。(一部1,000円税込/送料別)


 


 

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